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“ミニマル”のパイオニア「ジル・サンダー」が愛される理由と買取事情

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2024年3月11日
"ミニマル"のパイオニア「ジル・サンダー」が愛される理由と買取事情
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ライター

ひらばやし

1986年に設立したジル・サンダー(JIL SANDER)は、ミニマルなデザインが人気のファッションブランドです。
高品質な素材を採用し、余計な装飾のない飽きのこないデザインに仕上がっているため、時代を超えても使い続けられることが魅力です。
今でこそ多くの人に愛されるジル・サンダーですが、ミニマルデザインが初めから世間に受け入れられたわけではありませんでした。
今回は、ジル・サンダーが世間に認められるまでの経緯や、人気のアイテム、買取事情などをご紹介していきますので、ぜひ最後までご覧ください。

ミニマルファッションのパイオニア

ジル・サンダー(JIL SANDER)は、ヘイドメリー・ジリーン・サンダー氏(愛称:ジル・サンダー)が、1968年にドイツのハンブルグにブティックを開設したことから始まりました。

ジル・サンダーのアイテムの最大の特徴は、”ミニマル”なデザインです。色や高品質な素材、高精度のカッティングなど、すべてを極限まで削ぎ落としたデザインがジル・サンダーの真骨頂といえます。

黒と白のモノトーンやグレーをベースに、控えめな装飾と洗練されたシルエットは、シンプルながらも気高いスタイルで、多くのファッショニスタを魅了していきました。

ジル・サンダーは、ジル・サンダー本人が退任と就任を繰り返していたり、デザイナーが次々に変わっていたりするところも興味深いポイントです。かつては、あのラフ・シモンズがデザイナーに就任していた時期もあります。

2018年から現在はルーシー・ルークメイヤー夫妻がデザインを手掛け、これまでより一層モダンに昇華したコレクションが人気を集めています。

このようにデザイナーが次々に変わっていたのにもかかわらず、ジル・サンダーの”ミニマル”なデザインはしっかりと受け継がれています。

就任したデザイナーによってデザインががらりと変わるブランドも多いですが、ジル・サンダーは創業当初から現在まで『ジル・サンダーらしさ』が継承されてきたブランドです。

どのコレクションを見てもジル・サンダーらしさを感じられることが、多くのファンに長年愛されている理由でもあるのでしょう。

“ミニマル”なデザインが注目を浴びるまで

ジル・サンダーには、『Design Without Decoration(装飾のないデザイン)』というコンセプトがあります。洋服に装飾を足すのではなく、余計なものは削ぎ落とし、洋服そのもののデザインにこだわっています。

今でこそミニマルなデザインは人気が高いですが、初めはこのコンセプトは時代にそぐわないものでした。ジル・サンダーがデビューした1970年代はゴージャスで派手なデザインが人気だったため、シンプルで装飾の少ないジル・サンダーのアイテムはなかなか注目されなかったのです。

ジル・サンダーが世間で認められるようになる90年代までは、香水の売上が順調だったことでなんとかブランドの経営を保っていたそうです。

設立者であるジル・サンダーは「ファッションには引き算がもっとも大切」と語っており、削ることで合理性を追求する機能主義的ポリシーがあります。

引き算をすることでデザインはシンプル化していくため、そこに価値を見出すには、上質な素材や仕上げの丁寧さ、シルエットの美しさ、着用時の快適性など、デザイン以外のクオリティが重要となってきます。

ジル・サンダーは、素材の品質やカッティングの美しさを追求し、繊細で洗練されたミニマルなデザイン性を確立。徐々にミニマルでシンプルなデザインの人気が高まったことで、ジル・サンダーは年々知名度を上げ、多くの人から支持される人気ブランドへと成長を遂げていきます。

ジル・サンダーの人気アイテム

ジル・サンダーにはさまざまなファッションアイテムがラインナップされていますが、とくに人気が高いのはバッグやレザー小物、ジャケットやコートなどのアウター類です。
ここでは、その中でも注目のアイテムをいくつかご紹介していきます。

【バッグ①】タングル(TANGLE)

高級感漂うスムースレザーを使用した、ボックス型のシルエットが特徴的なショルダーバッグです。

洗練されたミニマルなルックスは、どんなコーディネートにも合わせやすく、ジル・サンダーの中でもトップクラスの人気を誇ります。

多くの著名人も愛用しており、田中みな実や桐谷美玲、佐藤ありさ、梨花など、おしゃれな女性たちから支持を集めています。

【バッグ②】カンノーロ(Cannolo)

2022年春夏コレクションで初登場したカンノーロは、シチリアの伝統的なスイーツ『カンノーロ』からインスピレーションを得て誕生しました。

円形のカーフレザーを、熟練職人の手によって丸めたり折り込んだりすることで、美しい筒型のプロポーションを実現しています。

ミニマムで個性的なフォルムですが、見た目以上に収納力に優れていることも人気のポイントです。

【スニーカー】

ジル・サンダーのスニーカーは、色やデザインはシンプルながら、ソールにほどよいボリュームをもたせたモデルが多いです。
とくに白スニーカーの人気が高く、ジル・サンダーらしいプレーンなテイストが際立っていて、幅広いコーディネートと相性が良いです。

【パーカー&スウェット】

ジル・サンダーのトップスの中でも、シンプルなロゴパーカーやロゴトレーナーは高い人気を誇ります。

ジル・サンダーらしいシンプルなデザインなので、カジュアルにもモードにも決まる汎用性抜群の万能アイテムです。

【アウター】

おしゃれ感度の高い男性たちからとくに人気が集まっているのが、アウター類です。

背中にブランドロゴが映えるジャケットや、ベーシックなデザインのコートなど、ジル・サンダーらしいミニマルテイストのアウターが豊富にラインナップされています。

ジル・サンダーは高く買取してもらえる?

ジル・サンダーのアイテムは品質が高く、デザインの完成度も高いため、買取市場でも人気があるブランドです。

価格だけでブランドの価値が決まるわけではありませんが、それでもジル・サンダーの評価は高いため、比較的高価買取されやすいといえます。

とくに、最新のアイテムや人気の高いタングル(TANGLE)などのバッグ、ロゴの入ったコート、ジャケットなどは高く売れやすい傾向にあります。

他にも、ジル・サンダー本人やラフ・シモンズ期のアイテムは希少なものも多いため、高価買取につながる可能性が高いです。

基本的には状態の良いものが高く売れやすいですが、傷や汚れがあっても需要があるものは高く売れることもあるため、使用していないジル・サンダーのアイテムがあれば一度査定に出してみることをおすすめします。

まとめ

  • ジル・サンダーは、すべてを極限まで削ぎ落としたミニマルなデザインが特徴的で、多くのファッショニスタを魅了している。
  • 設立当初はミニマルなデザインが世間に受け入れられなかったが、設立者ジル・サンダーや歴代デザイナーらは現在に至るまで『ジル・サンダーらしさ』を継承し続け、結果多くのファンに愛されることとなった。
  • 高品質なジル・サンダーのアイテムは買取市場でも高評価で高く売れやすい傾向にあり、とくにバッグやアウターなどは人気が高い。

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