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【古銭の買取】で覚えておきたい基礎知識

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2021年12月8日
【古銭の買取】で覚えておきたい基礎知識
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ライター

しみず

古銭とは、過去に流通して使用されていた硬貨のことを指すのですが、古銭の買取では更に幅広く、記念硬貨や骨董品の類になるような中世の貨幣、それに紙幣まで入るものです。
現在流通している硬貨と違うデザインで美術的価値が高まったり、歴史的価値により本来の額面以上の金額で売買されることもあります。
ここでは古銭の買取、高く売れるものの傾向などを詳しくご紹介していきます。

過去に流通していた貨幣

古い日本の硬貨

過去に流通していた貨幣とは1円金貨、10円金貨、50銭銀貨などが該当します。多くはは明治から大正、昭和初期に発行されていたものです。

種類 概要 1枚あたり
買取相場
1円金貨
1円金貨
明治4年(1871年)から発行された貨幣ですが、明治7年以降、急激に発行数が減った分希少価値が上がり、査定額が大きく向上しています。 50,000~
1,100万円

(発行年で差があり)
10円金貨
10円金貨
明治4年(1871年)から発行。華やかな絵柄がコレクターの間でも人気のものです。 500,000~
3,100万円

(発行年で差があり)
50銭銀貨
50銭銀貨
金貨に加えて利用する補助貨幣として発行された銀貨です。第一次世界大戦勃発まで発行されていました。 500~
65,000円

(発行年で差があり)

出典 : As6022014 – As6022014が撮影, CC 表示 3.0, https://ja.wikipedia.org/w/index.php?curid=1457791による
As6673 – 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=5198210による
As6673 – 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=7782526による

当時の日本は近代化の真っ最中でしたが、海外通貨にも負けない華やかなデザインが多いのも特徴です。また、天皇の権威が今とは比べ物にならない時代だったこともあり、国の貨幣には菊の御紋も刻印されています。
これらは日露戦争や第一次世界大戦を始めとする戦争により、金や銀の価格が高騰してしまい、より安価な素材の貨幣や紙幣に切り替えられてしまいました。特に顕著なのは日中戦争以降で、太平洋戦争に入ってからの硬貨は素材が廉価なアルミやスズ、ニッケルに切り替わり、質も悪く、古銭買取市場でも安値で取引されているのが現状です。

記念硬貨

記念硬貨は国の大事業やイベント、皇室のお祝い事の際に発行されているものです。10万円という高額な硬貨もあり、材質は金でできていることが多いです。
額面通りに使用することも可能ですが、殆どはコレクション用のアイテムとして購入されています。
古いものになるとプレミア価格がついて額面や使われている金の重量より高額の査定がつくこともあります。

種類 概要 1枚あたり
買取相場
東京オリンピック記念銀貨
東京オリンピック記念銀貨
1964年の夏季東京オリンピックの開催に合わせて発行されました。1000円銀貨、100円銀貨が発行されています。 2,000~3,000円程度
天皇陛下御在位60年記念硬貨
天皇陛下御在位60年記念硬貨
昭和天皇の在位60年を記念して発行されたものです。10万円金貨、1万円銀貨、500円白銅貨の3種類が発行されました。 120,000~130,000円程度
2002FIFAワールドカップ記念金貨
2002FIFAワールドカップ記念金貨
2002年、FIFAワールドカップが日本で開催されるにあたり発行されたものです。 100,000円程度

出典:https://www.mint.go.jp/

海外の金貨・銀貨

金貨山積み

人類が貨幣制度を発達させる過程では、常に金や銀が硬貨として用いられました。かつては金も銀も額面に近い値段で取引されていましたが、金や銀が投機対象となったり、工業的にも価値が高まることで額面以上の価格になり、今は多くの国で金貨や銀貨を発行することはなくなりました。しかし、メイプルリーフ金貨やウィーン金貨に代表されるような、当初からコレクションなどを目的として発行・販売されている金貨もあります。もちろん、かつて利用されていた金貨も、高値で取引されています。

種類 概要 1枚あたり
買取相場
メイプルリーフ金貨
メイプルリーフ金貨
カナダ政府が発行する金貨で、日本でもかなりの人気を誇ります。メイプルリーフの名の通り、楓の葉をデザインモチーフとしています。 10,000~200,000円程度。
(サイズにより差があり)
ウィーン金貨
ウィーン金貨
オーストリア政府発行の金貨はウィーン・フィルハーモニー管弦楽団をモチーフに楽器をデザインモチーフとして取り扱っているものです。 10,000~200,000円程度。
(サイズにより差があり)
ナゲット(カンガルー)金貨
ナゲット金貨
ナゲット金貨はオーストラリア政府発行の金貨で、かつては金鉱石(ナゲット)をデザインモチーフに、現在ではカンガルーがコインの模様として描かれています。 10,000~200,000円程度。
(サイズにより差があり)

金貨については以下の記事でも詳しくまとめていますので、どうぞご覧ください。

大判・小判・判金など

小判・二朱判

中国と日本では貨幣制度が発達しており、現在では見られない形態の貨幣が流通していたことも多いです。
特に大判、小判は16世紀以降の日本ではかなり大きめの金の貨幣として用いられていました。金銀の合金の延べ板のようなもので、表面に模様が刻まれているのが特徴です。
一方判金は大判や小判よりも小型で、大きさは2cm前後の長方形の板状のものが多いです。
表面には鋳造時の方で模様が付いているのも特徴で、当時としては精細なものです。

種類 概要 1枚あたり
買取相場
万延大判
万延大判
万延元年(1860年)に発行された日本最期の大判で、他の大判と異なりきちんと通貨として流通させる目的で発行された大判でもあります。 100万円以上
(美品の場合)
慶長小判
慶長小判
慶長小判は慶長6年(1601年)から流通した小判で、徳川家康が天下統一後初めて鋳造を命じた小判になります。 100万円以上
(美品の場合)
二朱判金
二朱判金
二朱金とも呼ばれ、発行された頃の元号により元禄二朱判、天保二朱判、万延二朱判と分けられます。 5,000円前後
南鐐二朱銀
南鐐二朱銀
江戸時代に流通した銀貨ですが、通常金で作られる二朱判でしたが、こちらはほぼ純銀でできていたそうです。 10,000円前後

出典: CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=331226
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大判の中には墨書きで表面になにか記されていることがあります。一見すると、落書きのようにも見えますが、後藤庄三郎という金座の当主のサインで、これがあることで大判が間違いなく正式なものだ、と認められていました。
金座とは当時の貨幣を鋳造する場所であり、そこの総責任者として後藤庄三郎はいたわけですが、ただ一人を指すわけではなく、後藤庄三郎という役職だったとも言えます。

銭貨・穴銭

古い銭貨

銭貨は、古代中国の制度を参考に作られたものでしたが、一時国内では通貨経済が退潮して、物々交換が主流になっていました。室町の武家政権が勃興したころから再び流通しましたが、この際は明や宋などから輸入した穴銭をそのまま利用する形態を取りました。この状況が改善されるのは徳川家康による天下統一後で、その後、江戸時代には金貨、銀貨、銭貨による貨幣制度が一応確立されました。この際発行されたものは、一番長いもので明治初期まで利用されていました。

種類 概要 1枚あたり
買取相場
和同開珎(わどうかいほう)
和同開珎
和同開珎は日本で鋳造・発行され、流通した貨幣としては一番最初のもので、皇朝十二銭の最初の一つでもあります。直径は24mm程度で、約7mmの四角い穴を開けられたものです。これはもととなった古代中国の通貨も同じような形状で、その後の銅銭もこの形状のものが一般的です。日本の貨幣の中では最初期のものであり、買取価格も高価になる傾向があります。 250,000~
数百万円
寛永通宝(かんえいつうほう)
寛永通宝
江戸時代を通じて広く使われていた銅銭で、明治初期にはまだ市中に流通していたとも言われています。制度上は、なんと1953年までは通貨として交換比率が設定されていました。 1,000~
30万円
天保通宝(てんぽうつうほう)
天保通宝
通常の銭貨が円形なのに対して、天保通宝は楕円状で小判と似た形状です。当時の貨幣価値としては100文(寛永通宝100枚)とされていましたが、密造や偽造が犯罪者どころか各藩で行われていたと言われています。近年では、歴史的価値の高さから各藩や地域での密造された天保通宝のほうが価値が高い場合もあるようです。 2,000~
5万円

銭貨は流通量が多い分、1枚あたりの価値が低くなりがちです。
流通量が少ない年代のもの、同じ銭貨でも制作場所による特徴によって査定額に差が現れます。

紙幣は?

古いお札

古銭とは少し離れますが、古い紙幣についても触れておきます。
現在流通している紙幣、つまり日本銀行券は1万円札、5千円札、2千円札、千円札ですが、かつては100円札や50銭札など多岐にわたりました。
また、海外紙幣の古いものがコレクション用途として流通している例もあります。

藩札(はんさつ)

江戸時代の各藩で用いられた独自の通貨で、貨幣の代わりになるものでした。
歴史的価値から比較的高値で取引されているようです。

明治通宝(めいじつうほう)

明治時代初期、日本の通貨制度が現代のものに変わっていく過程で発行された紙幣ですが、現存数が少ないため額面などとは比べ物にならないプレミア価格での取引が一般的です。
額面は10銭から100円まで全部で9種類ありましたが額面が小さく流通量が多かった明治通宝10銭でも数千円から数万円。100円ともなると数百万円の値が付く場合がありました。

旧国立銀行券

明治新政府のもと近代化が進められた日本の旧国立銀行が発行していた紙幣です。
これもかなり発行枚数が少ないため、買取価格が高いことでしられています。
特に20円券、10円券といった高額紙幣はその筋の人々の間では「幻の紙幣」とも言われていて、1000万円以上するのではないかと言われています。

古銭の買取査定額が高くなるポイント

古銭といっても、相場を見ると千差万別。価値が高いものにはどのようなものがあるか気になる方も多いでしょう。
ここからはどういった古銭の価値が高くなるか、ご紹介していきます。

希少価値が高い

そもそも貨幣は流通する枚数が多ければ、それほど珍しいものではないので古銭としての価値は低下します。だからこそ、流通期間が短いものや、海外との取引用に使われ国内での流通が少なかったものなどは比較的古銭の買取査定額が高くなる傾向があります。天保通宝のように、幕府が鋳造した正規の銭貨より、数が少ない密造品のほうが価値が高い、という場合もあります。

エラー品

収集家の間で人気の高いものです。中には額面の数十倍ということもあります。
特に昭和初期に製造されたものに多い傾向があります。

種類 概要
片面打ち 貨幣には額面表示や装飾として様々な模様を施されていますが、これが片面にしかないものを指します。
穴ズレ 5円玉や50円玉のように穴をあける場合、まれに穴位置がズレたり、穴が空いてない場合があります。穴の位置がずれるほど、もしくは穴が完全にないものの価格が上がる傾向にあります。
刻印ズレ 特に近代貨幣に多いですが、コンベアーなどで運ばれて、プレス印字する際、模様や数字などがずれてしまうことがあります。ズレが大きいほど価格が上がる傾向があります。
剥げ(へげ) 表面が剥がれるような見た目になっているエラー。見た目が悪いので人気は低いですが、それでも額面以上の価格がつくことがあります。
影打ち 本来片面のみに施される刻印が両面に施されてしまったものを指します。
二重打ち 模様が二重に打たれているものを指します。
裏写り 裏面と同じ模様が表面にも刻印されたもの。

日本の通貨は、 額面が書かれている方が裏面 になります。

保存状態が良好

もちろん、古銭というのは鋳造から100年、ものによっては400年、500年という時を経ているものもあり、鋳造当時の状態を維持できているものは皆無と言っていいでしょう。
それでも、経年以外で損傷させたり、汚したりすると査定が下がってしまうポイントになります。

付属品がある

コインや古銭の買取における高額査定のポイントとしては、外箱などの存在も無視できるものではありません。特に記念硬貨などは、収納ケースも含めて一つの品物と考えても差し支えないでしょう。キズや汚れなどの防止はもちろん、箱そのものもコレクションアイテムの一部だからです。

古銭の鑑定や、本物かどうかの審査を行う機関として、 プロフェッショナル・コイングレーディング・サービス(PCGS) というものがあります。
ここで鑑定されたコインは透明なプラスチックケースに封入され、コイン番号や鑑定番号、PCGSにおけるグレードなどが記載された保証書も一緒に封入されています。
もし、 ご自宅にある古銭がPCGSで鑑定済みのコインの場合、無理やりケースから取り出さず、そのまま古銭の買取査定に出す ようにしてください。

まとめ

古銭は歴史的背景や製造年代により大きく価格が変わるものです。ご自宅の納屋や引き出しの奥から古銭が見つかる例も多いそうで、もし古銭の取り扱いに困り、売却をご検討中の方の参考になれば幸いです。