パラジウムの買取価格が急騰?今後の見通しと売り時を解説

パラジウムは歯科用であったり、工業用であったりと形を変えて身近なところに用いられています。さらに、2018年頃からその需要が上昇し、同時に買取価格も数年間上り調子なことをご存じでしょうか。今回は知らなきゃ損する、最新版のパラジウムの買取事情について説明いたします。
そもそもパラジウムって?
近年急激にその認知と需要を伸ばしつつはあるものの、パラジウムという単語だけ聞いてもピンとこない方も少なくはないと思います。パラジウムとは、白銀色のプラチナ系金属の1種で、融点が鉄とほとんど同じ1,555℃であるために比較的加工がしやすく、また軽いことが特徴です。産出国の第1位はロシアで、次いで南アフリカなのですが、世界シェアの60%以上を第1位のロシアが占めているため、流通が不安定な状態が続いています。このことが高い需要に対して供給が低くなっている要因の1つです。
さて、次にパラジウムの具体的な用途を紹介いたします。
歯科用として
最も身近なパラジウムの用途とも言えるのが歯科用に用いられる銀歯でしょう。

貴金属として
パラジウムは、硬さと色味の調整のためにプラチナ、そして金色の白色化のためにホワイトゴールドの割り金として使われます。そのため、指輪やブレスレットといったアクセサリーやライターなどに加工されています。しかし、アクセサリーとしてのパラジウムは金属アレルギーを引き起こしてしまうことがあり、泣く泣く手放さざるを得なくあってしまう方もいらっしゃいます。

工業用として
パラジウムの需要が上昇した要因として最も大きいのがこの工業用としての用途です。工業用の中でも特に、自動車触媒としての需要が高騰しました。自動車触媒とは、排気ガス中の有害物質を触媒の酸化や還元反応によって無害な物質に変換する役割を果たすものなのですが、パラジウムは主にガソリン車の自動車触媒として使われます。排気ガス規制によりディーゼル車からガソリン車へ世の中のユーザーが乗り換えていったことから自動車触媒の必要量が増加したことが2018年を超えたあたりからで、このころからパラジウムの買取相場も大幅に上昇を始めました。
価格推移から見る今後の買取相場
パラジウムの買取相場は金やプラチナといった他の貴金属同様、日々変動を繰り返していますが、先述したようにここ数年間上昇傾向にあります。2018年に上昇傾向に入ってからすぐ、16年ぶりにプラチナの小売価格を超えて以降、2021年3月現在もパラジウムの小売価格はプラチナや金よりも高い状態を維持しています。実際に2016年4月からの5年間の価格推移をグラフ化したものを見てみると右肩上がりなのがわかるかと思います。
5年間チャート

価格推移表
年月 | 貴金属の種類 | 税込買取価格(円/グラム) |
---|---|---|
2016年04月 | パラジウム | 2,032.28円 |
金 | 4,390.28円 | |
プラチナ | 3,536.81円 | |
2016年10月 | パラジウム | 2,351.44円 |
金 | 4,272.97円 | |
プラチナ | 3,343.15円 | |
2017年04月 | パラジウム | 2,856円 |
金 | 4,473.37円 | |
プラチナ | 3,402.13円 | |
2017年10月 | パラジウム | 3,304.98円 |
金 | 4,603.9円 | |
プラチナ | 3,308.6円 | |
2018年04月 | パラジウム | 3,192.34円 |
金 | 4,547.6円 | |
プラチナ | 3,180.43円 | |
2018年10月 | パラジウム | 3,883.14円 |
金 | 4,356.17円 | |
プラチナ | 3,023.68円 | |
2019年04月 | パラジウム | 5,090.93円 |
金 | 4,611.63円 | |
プラチナ | 3,044.7円 | |
2019年10月 | パラジウム | 5,736.64円 |
金 | 5,125.2円 | |
プラチナ | 3,040.5円 | |
2020年04月 | パラジウム | 7,673.2円 |
金 | 5,483.26円 | |
プラチナ | 2,483.45円 | |
2020年10月 | パラジウム | 7,900.4円 |
金 | 6,466.23円 | |
プラチナ | 3,051.77円 | |
2021年03月 | パラジウム | 9,394.04円 |
金 | 6,081.19円 | |
プラチナ | 4,239.39円 |
以上のグラフからパラジウムの価格上昇が顕著なことが伝わるかと思いますが、ここで気になるのがパラジウムの売り時がいつなのかです。先ほどのグラフは小売価格の推移ですが、買取価格だけで見ても2021年3月19日に発表された相場で1グラム当たり9,155円で、前日比+380円となっています。2021年3月17日の日本経済新聞ではパラジウムが急騰し、2か月半ぶりに最高値を更新したことが報じられています。その要因として、産出国第1位のロシアで鉱山の浸水被害が発生し、今年の生産見通しを引き下げたため、2021年はパラジウムの売り時だと言えるでしょう。
パラジウムを買取に出す方法
では、パラジウムの売り時が今だとしてどうやって売ればいいのか、その方法を解説いたします。
まず、貴金属であるパラジウムを売る方法として、貴金属の買取相場に詳しい専門の査定士が在籍している買取業者へ依頼することが最善です。先述したように貴金属の買取相場は日々変動するため、買い手がいつつくかわからないネット販売では、購入された日の買取価格と販売価格が不一致となる可能性があるため、その日の相場に従い買取価格を提示する業者に依頼するのが最も正しい金額での売買が叶う方法です。さらに、買取業者を選ぶ際には以下の3点をご確認いただくことをお勧めいたします。
- 貴金属の買取実績が豊富か
- 1グラム当たりの単価から計算を行っているか
- 査定料、買取手数料がいくらか
買取業者が行っているパラジウムの買取は、その形状を問わない場合が多いです。そのため、「そもそもパラジウムって?」で紹介した、歯科用の金パラと呼ばれるものやアクセサリー、ライター類、工業用のインゴットやワイヤー等以外にもロシアやカナダで発行されているパラジウムコインでも売ることが可能です。さらに、ヒビや傷が入っていたり、壊れてしまっていたりする場合でも、パラジウムは再加工できるため、減額対象になる可能性が大変低いです。金属アレルギーが起こって付けられなくなってしまったアクセサリーや仕事上持っていたものの余ってしまったパラジウムの処分に困っている場合には、買取価格が高騰中の2021年中にぜひ買取業者に売りに出してみてはいかがでしょうか。