エレクトーンは出張買取が便利!依頼前に知っておきたいこと
「弾かなくなったエレクトーンを処分したい」「場所をとるから何とかしたい」と思っている方も多いのではないでしょうか。エレクトーンは買取に出すことができますが、いくつか注意点があります。本記事では売るときに知っておきたい知識を紹介していますので、ぜひご参考ください。
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エレクトーンとは
エレクトーンはヤマハが商標登録している楽器名です。そのため、ヤマハ以外のエレクトーンはありません。
鍵盤は手元に2種類と足元にあります。それぞれで違う音を出せるほか、あらかじめ設定していた音やリズムを演奏のときに流すことができるので、1人でも複数人で演奏しているような幅広い演奏が可能です。
エレクトーンを買取に出す注意点
エレクトーンを買取に出す前に以下の注意点を確認しておきましょう。
エレクトーン買取の注意点
- 基本ステージアしか売れない
- 年数が新しいうちに買取に出す
- データは消しておく
- 付属品は揃える
- 業者の買取対象地域を確認する
基本ステージアしか売れない
エレクトーンは1950年に開発されて以降いくつのも型式が登場していますが、その最新モデルがステージアです。ステージアは2004年に最初の型式が販売されて以降、2021年現在でも販売されている人気モデルです。
ステージア以前のモデルだと、ELシリーズ(EL-900m・EL-400など)があります。しかし、ほとんどの買取業者ではELシリーズの買取自体を行っていないところが多いです。それは古い型式のエレクトーンはステージアに比べて需要がないためです。
ステージア自体2004年に登場しており、それ以前となると10年以上前のモデルとなります。ELシリーズはオークションなどでも格安の数千円で取引されており、買取業者にも買い取った後のメリットがないのです。
古い型式のエレクトーンは、「買取ではなく手数料を払って引き取ってもらう」か「格安でオークションに出す」ことで処分できます。電子部分や木製部分が組み合わさったエレクトーンは自治体で粗大ごみとして出せないところが多いので注意しましょう。
年数が新しいうちに買取に出す
エレクトーンは新しいモデルほど高く買い取ってくれます。とくに現行モデルである、ELS-02・ELS-02C・ELS-02X・ELB-02・ELC-02などは高価買取が期待できます。また購入から年数が経つほど査定にも響くので、買取をお考えの場合はできるだけ早いうちに買取に出すのがおすすめです。
買取対象地域を確認する
持ち運びの難しいエレクトーンは、出張買取が主になります。全国対応の買取業者でも出張買取は対象地域を絞っているところが多いです。エレクトーンを買取に出すときは、お住まいの地域で出張買取に対応している業者なのか確認しましょう。
データは消しておく
エレクトーンは自分の好きな音やリズムなどを演奏するときに呼び出せるように、鍵盤の近くにある番号ボタンなど(レジストレーションメモリーボタン)にデータを保存できます。
一般的にはそのデータをUSBメモリーなどに保存して使いますが、もし本体にデータが残っている場合は次の人が快適に使えるように消しておきましょう。
エレクトーンのデータの消去は初期化の操作でできます。ただし、初期化をするとすべてのデータが消えてしまいます。もしエレクトーンの買い替えでまたデータを使用する可能性がある場合はUSBメモリーなど所定のバックアップ機器にデータを残してから初期化を行いましょう。
付属品は揃える
エレクトーンの付属品には以下のものがあります。
- ヘッドフォン
- 取扱説明書
- 椅子
- 電源コード
- 補助ペダル
- 足元の鍵盤(補助ペダル鍵盤)など
買取に出すときはできるだけ付属品を揃えておくと、査定のときに有利です。
エレクトーン買取で業者を選ぶポイント
エレクトーンを買取に出そうと思っても、「業者が多くてどこがいいのか分からない」という方も多いと思います。業者を選ぶポイントは主に2つです。
買取できなかった場合は引取可能か
「とにかくエレクトーンを処分したい」という場合は買取できなかった場合でも、引き取ってもらえる業者を選びましょう。業者によっては格安で引き取ってもらえるところがあります。
エレクトーン以外も引取可能か
エレクトーンの買取業者は、エレクトーンだけではなく様々な楽器の買取を行っているところがあります。また、楽器だけでなくホビー用品などの買取を行っているところもあります。もしエレクトーン以外に買い取ってもらいたいものがあれば、そちらも一括で依頼できる業者を選ぶと便利です。
業者に伝える情報は2つ
実際にエレクトーンの買取で業者に伝える情報は以下の通りです。
- エレクトーンの型番
- 何階に設置しているか
エレクトーンの型番は鍵盤下や本体の背面にあるシールに記載されています。またシールが見当たらないときは、保証書にも記載されているのでそちらも併せて確認しましょう。
また、エレクトーンの買取では「何階に設置しているのか」も聞かれます。その際にはマンションなどの集合住宅の場合、エレベーターの有無も伝えましょう。運送にどれくらいの手間がかかるのか確認するためです。査定で伝えられる買取金額は運送費を差し引いたものになります。
買取が難しいエレクトーン
「手元のエレクトーンは買取できるのか」気になる方もいると思います。ここではどのようなエレクトーンの買取が難しいのかご紹介します。
鍵盤が沈下している
エレクトーンの鍵盤部品が劣化することで、鍵盤の戻りが悪くなったり鍵盤が沈んだまま戻らない症状が出ることがあります。このような状態になると、見た目が悪いほか機能にも支障が出ている状態のため買取は難しいです。
ボタンや鍵盤が変色している
日焼けや経年劣化によりボタンや鍵盤が変色してしまうことがあります。またボタンや鍵盤はプラスチックでできているため、お手入れのときに洗剤やシンナーなどを使用したり、ビニール製品やゴム製品を置きっぱなしにすることでも変色します。
エレクトーンは買い取った後、中古品として販売することになります。変色があると売れにくくなるので、買取金額も下がってしまいます。
機能に異常がある
エレクトーンの機能性に問題があれば、買取は難しいです。機能の異常は例えば以下の症状です。
- ボタンを押しても反応しない
- タッチパネルが反応しない
- 一部鍵盤で音が出ないものがある
など…
他にも内蔵機能に支障があると、買取は厳しくなります。
楽器の処分方法についてはこちらのコラムでもまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
あわせて読みたい
エレクトーンの型番一覧
ここでは2000年以降のエレクトーンの型式を一覧にしてご紹介します。エレクトーンの型式が分からなかった場合などにご参考ください。
ELシリーズ一覧
エレクトーンの型式 | 型式の画像 | 概要 |
---|---|---|
ELX-1m | 2000年~2005年に販売されていたモデルです。黒とアイボリーの2色展開されました。鍵盤上で左右に動くとピッチが変化するホリゾンタルタッチを搭載するなど、充実した機能が搭載されており、当時の最上位モデルです。重さが127kgなどかなりの重量がありました。 | |
EL-900m | 2000年~2003年に販売されていたモデルです。ELX-1mよりも値段は安いですが、ELX-1mと同じような機能を備えたハイグレードモデルです。重さは103kgとELX-1mよりも軽くなっています。音は230種類と多彩です。 | |
EL-400 | 2000年~2006年に販売されていたモデルです。黒とアイボリーの2色が展開されていました。EL-900mよりも80万円ほど安くなっており、本体の重さも54.5kgと比較的軽量でした。音は173種類で、リズムは66種類となっています。 | |
EL-200 | 2000年~2002年に販売されていたモデルです。主に初心者や入門者向けに販売されていました。現在はUSBメモリーなどを使いますが、この機種ではMDR機能を利用して市販のソフトを使うこともできました。その機能を利用すると、音は173種類、66種類のリズムを使えます。 | |
ELK-400 | 2001年~2006年まで使用されていたモデルです。ヤマハの音楽教室で使用するための専用モデルで、従来の教室専用モデルよりもレジストレーションのボタン(音を記録できるボタン)が増えるなど機能が充実しました。 | |
EL-100 | 2002年~2006年まで販売されていたモデルです。入門機ですが、音は173種類、リズムは66種類となっています。当時の販売価格で20万円(税抜)と比較的購入しやすい値段設定でした。 | |
EL-900B | 2002年~2003年に販売されたモデルです。大型のディスプレイが搭載されており、またVA音源(楽器の音の仕組みをシミュレートして音を出すシステム)も搭載されています。 |
ステージア一覧
エレクトーンの型式 | 型式の画像 | 概要 |
---|---|---|
ELS-01 | 2004年~2014年に販売されているモデルです。分解と組み立てができ、タッチパネルを搭載するなど、従来のエレクトーンと比較しても新しい機能が搭載されています。常に機能をバージョンアップさせることができ、USBメモリーで演奏を保存することもできます。 | |
ELS-01C | 2004年~2014年に販売されているモデルです。ELS-01よりも音源や機能が追加された上位モデルとなります。値段もELS-01より37万円ほど高いです。 | |
ELS-01X | 2005年~2014年に販売された機種で、ステージアの最上位モデルです。音は571種類、リズムは360種類搭載しています。当時の販売価格は160万円(税抜)と高額ですが、鍵盤数も多くスペックが高いです。また足元のペダルが長く、踏みやすいのも特徴です。現在は販売されていませんが、中古市場でも高い需要があります。 | |
ELB-01 | 2006年に登場したモデルで、別名Electone STAGEA miniです。年代問わず幅広く使用できる入門用モデルで、音は245種類、リズムは133種類と多彩です。重量は55kgと軽量なので、持ち運びもできます。 | |
ELS-01U | 2009年~2014年に販売されているモデルです。基本的にはELS-01と機能は同じですが、ELS-01よりもUSBメモリーの利便性を向上させたモデルとなります。 | |
ELS-01XU | 2009年から2014年に販売されているモデルです。プロフェッショナルモデルで、価格も比較的高いです。ELS-01XというモデルにUSBの利便性が追加されました。元々機能性が高いので、買取でも高価買取が狙えます。 |
まとめ
エレクトーンは出張買取で依頼するのが基本ですが、業者によっては対象地域が限られます。お住まいの地域に対応している買取業者を選びましょう。また、エレクトーンは現行機種であるステージアだと買取可能ですが、それ以外だと買取不可の場合があります。「とにかく処分したい」という場合は、引取も行っている業者がおすすめです。