【2024年版】ブランド別買取事情~ミノルタ(MINOLTA)~
日本を代表するカメラメーカーとして世界中にカメラを販売していたミノルタが、2007年にカメラ事業から撤退したことでミノルタ製のカメラを手に入れるためには中古にルートが限られている状況となりました。しかし、ミノルタ製カメラの中でも特に、フィルムを装填して使用するフィルムカメラは名機と呼ばれるものが多く、カメラ好きの間では今でも変わらぬ人気を誇ります。ご自宅に使わないままなカメラがあるという方は買取に出して次の世代へ引き継ぐことをお勧めいたします。今回は、ミノルタ製カメラの買取事情についてまとめましたので、ぜひご参考ください。
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ミノルタ製カメラの歴史
先述した通り、カメラ事業から撤退以前は日本を代表するカメラメーカーだったミノルタは1928年の創業当時から細かなパーツのひとつひとつまで自社生産を行っていました。当時カメラ開発の最先端だったドイツの技術者に指導を仰いだり、実際にドイツの大手カメラメーカーであるライカと共同開発を行ったり、さらには開発したカメラがNASAの記録役として宇宙へ飛び立ったという経歴も持ちます。まずはコピー機やプラネタリウムの研究、開発にも力を入れていたミノルタの歴史のうち、カメラ事業に焦点を当てて、撤退までをまとめました。
ミノルタのカメラ事業の歴史
西暦 | 主な出来事 |
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1928年 | 日独写真機商店として創業 |
1929年 | 第一号機「ニフカレッテ」発売 |
1933年 | 初めてミノルタの名が付く「ミノルタ」「セミミノルタ」発売 |
1937年 | 「千代田光学精工株式会社」に組織変更 |
1946年 | 戦後第一号「セミミノルタIIIA」を発売 |
1962年 | 「ミノルタハイマチック」がNASAの人間衛星船フレンドシップ7号の記録役に採用 ミノルタカメラ株式会社に社名変更 |
1980年 | 宮崎美子を起用した「ミノルタX-7」のテレビCMを放映 |
1985年 | オートフォーカス搭載一眼レフカメラ「ミノルタα-7000」を世界に先駆けて発売 |
1994年 | 「ミノルタ株式会社」に社名変更 |
2003年 | コニカ株式会社と経営統合し「コニカミノルタホールディングス株式会社」発足 |
2007年 | フォト・カメラ事業を終了 αシリーズを含むデジタル一眼レフカメラはソニーに譲渡 |
代表モデルの買取相場
ミノルタのカメラの中古買取市場の人気はソニーに引き継がれたデジタル一眼よりもフィルムカメラの方が高い傾向にあります。初めにも書きましたが、カメラ事業からの撤退と同時にカメラの開発、発売が終了しているため、入手ルートは中古のみとなっていて、古いカメラであっても人気の高いモデルであれば高額での買取も可能な状況です。しかし、メーカーに関係なく、フィルムカメラの買取相場はカメラ本体の状態や人気に大きく左右されるため、数百円台から数十万円までと幅広く、ミノルタ製カメラも同様の相場となっていますので、紹介する買取相場は目安ととらえて頂ければ幸いです。買取相場は撮影が可能な状態である完動品と仮定しています。
レンジファインダーフィルムカメラ
モデル名 | 商品画像 | 買取相場 | 発売年 | 特徴 |
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ライツ ミノルタ CL Leitz mino lta CL |
20,000円~ 30,000円 |
1973年 |
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ミノルタCLE MINOLTA CLE |
15,000円~ 25,000円 |
1981年 | 開発まではライカと共同だったが、販売は ミノルタ単独 |
一眼レフフィルムカメラ
モデル名 | 商品画像 | 買取相場 | 発売年 | 特徴 |
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ミノルタSR-2 MINOLTA SR-2 |
本体の色がブラック 170,000円 |
1958年 |
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ミノルタ SR-T101 MINOLTA SR-T101 |
1,000円~ 4,000円 |
1966年 | レンズを通った光の明るさを計測し露出を 表示するTTL露出計を内蔵 |
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ミノルタX-1 モーター MINOLTA X-1 MOTOR |
40,000円~ 60,000円 |
1973年 |
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ミノルタX-7 MINOLTA X-7 |
1,000円~ 4,000円 |
1980年 |
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ミノルタX-700 MINOLTA X-700 |
3,000円~ 7,000円 |
1981年 |
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ミノルタα-7000 MINOLTA α-7000 |
~3,000円 | 1985年 | 世界初のオートフォーカス一眼カメラ | |
ミノルタα303si MINOLTA α303si |
~3,000円 | 1994年 |
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ミノルタα-7 MINOLTA α-7 |
6,000円~ 12,000円 |
2000年 |
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コンパクトフィルムカメラ
モデル名 | 商品画像 | 買取相場 | 発売年 | 特徴 |
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ミノルタTC-1 MINOLTA TC-1 |
15,000円~ 25,000円 70周年限定色 150,000円 |
1996年 |
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二眼レフフィルムカメラ
モデル名 | 商品画像 | 買取相場 | 発売年 | 特徴 |
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ミノルタオートコード MINOLTA AUTOCORD |
10,000円~ 20,000円 |
1955年 |
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カメラをより高く売るコツ
ミノルタのカメラは販売年が2000年代までの古い機種が多く、買取査定の際にはどのくらい状態が良いかが買取価格を左右します。売る前にカメラの動作確認を行い、ご自身で状態をチェックする方もいらっしゃいますが、買取に出す予定のカメラがフィルムカメラの場合は特に動作の確認方法がわからないことも考えられるため、簡単な確認とメンテナンス方法を紹介いたします。汚れを除去して、綺麗な状態にしておけばそれだけ評価が良くなり、査定価格も高くなることもありますので是非行ってみてください。
動作確認方法
カメラはデジタルカメラとフィルムカメラとありますのでそれぞれの動作確認の方法をまとめました。もしもわからない部分があれば今の状態のまま買取業者に買取を依頼すれば業者側がきちんとチェックし、適切な査定額を提示してくれるため、あまり触らずに買取に出した方が故障するリスクが避けられて良いかと思います。カメラとして撮影が行えるかどうかは大切ですが、フィルムカメラのようなかわいらしいフォルムをしている製品はインテリアとして中古品を探している方をいらっしゃいますので、買取が不可な可能性は低いです。今回はそれぞれの動作確認方法の他に正しく動作しなかった場合に起こる代表的な現象と考えられる問題も記載しましたので是非ご参照ください。
デジタルカメラの場合
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1.バッテリーを充電しカメラ本体に装填する
充電できない
→バッテリーの故障
充電ケーブルの断線 -
2.電源を入れ適当なカメラモードにダイヤルを合わせる
充電できない
→バッテリーの故障
充電ケーブルの断線 -
3.シャッターを切り液晶画面に撮影し写真表示されたら完動品となる
フィルムカメラの場合
フィルムカメラの動作確認をする際の注意点
- 適した電池が必要な場合がある
- 機械式ならば電池不要
- 装填するフィルムを購入する必要がある
(1つ¥700~¥1,000前後) - 写りの確認には現像が必要
(データ化含め¥1,500~¥2,500前後)
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1.必要ならば電池を入れ裏蓋を開けてフィルムを装填する
裏蓋が開かない
→裏蓋に錆びやカビ
→蝶番の破損 -
2.一眼レフカメラならレバーを引きフィルムを巻く
コンパクトカメラなら自動でフィルムを巻く音が聞こえるレバーが引けない
→レバーの故障
音が聞こえない
→本体の故障 -
3.シャッターを切っていき装填したフィルムの撮影枚数まで撮影を行う
フラッシュが作動しない
→露出計の故障
→フラッシュの故障 -
4.一眼レフカメラなら巻き取りバーを巻く
コンパクトカメラなら自動で巻き取る音が聞こえる -
5.フィルムを取り出し専門店に現像を依頼する
写真が写っていない
→本体の故障
→レンズの故障
専門店から指摘される場合も -
6.現像したデータを受け取る
メンテナンス
動作確認をしない場合でも買取に出す前にぜひ行っていただきたい簡単なメンテナンス方法について説明いたします。これは査定を行うプロがよくチェックするポイントでもありますので、以下のポイントをおさえておくことでより高く売ることも可能となります。「動作確認方法」でも書いた通り、インテリアとしての使い道を考えている方もいるので、動作確認したカメラが撮影不可能な状態だったとしても、メンテナンスを行ってから買取に出すことをお勧めいたします。