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18金の買取価格が24金と違うのはなぜ?

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2021年11月29日
18金の買取価格が24金と違うのはなぜ?
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しみず

ご自宅に保管されていた金のブレスレットやネックレス、あるいは地金などをよく見ると、アルファベットのKのあとに2桁の数字が掘られていることがあります。これは金の品位(純度)を表すもので、金の買取の際にチェックされるポイントの一つでもあります。
この記事では特に18金の買取価格が、24金と違う理由についてご紹介いたします。

18金と24金って何を表してるの?

金のアクセサリー

18金や24金と普段呼んでいるのは、その金の純度を表しているものです。金の場合、純度のことを品位と呼びますが、具体的にはカラット(karat)という単位を使って表記されます。だから金製品にはK18とか、K24のように数字とアルファベットが組み合わされた表記が刻印されています。これを日本では18金や24金と呼んでいるわけです。

金の品位に使われるカラットと、ダイヤモンドに使われるカラットは日本語では一緒に見えますが、英語だと金の品位は【karat】、ダイヤモンドなどは【Carat】で違うものになっています。 Caratは1カラット200mg(0.2g)という重さに関わる単位です。一方の karatは金を含有する割合(パーセンテージ)を表すものになります。

中途半端な数字だと思われるかもしれませんが、これはカラットが24進法、つまり時間と同じ数え方をしていることに由来しています。

つまり、カラットでは通常の数え方なら24が100%になるようにできています。

代表的なカラット数は以下の表のとおりです。

代表的な金のカラット数

カラット数 概要
K18
金のカラット数 K18
18Kは全体の75%が金で、残りはパラジウムや銀などを混ぜてあります。適度に硬さがあるので、アクセサリーや印鑑などにも使われます。
K22
金のカラット数 K22
K24と異なり若干他の金属を含みますが、これでも純度は90%以上です。イギリスやカナダを始めとして、各国で鋳造される金貨は、この純度の金が使用されているものがあります。
K24
金のカラット数 K24
24金とも書かれますが、日本では99,99%以上のものを純金としています。インゴットとして保有される金はこのカラット数です。

金が手元にたどり着くまで

鉱山

金の買取について考える前に、お手元の金がどのように作られているのか、基礎知識として知っておいても損はありません。

金はもともと地中深くに存在するマグマや地球の表面に広く薄く存在していますが、時々、集中して見つかる場所があります。
これを鉱床と呼びますが、ここから掘り出された鉱石を電気分解や薬物処理することで、金を取り出すことができます。

また、金を含む鉱物が長い年月を経て風化侵食され、雨水などとともに川に流されることがあります。金は他の鉱物よりも重たいので、川底に沈んで蓄積することがあり、こういった土砂をパンニングといって、大きな皿で水と砂利、金を分離して採取することもあります。

希少だからこそ価値がある

ただし、これらの作業で得られる金の量というのは、土砂の量に比べればごくわずかで、大半はあまり他の役に立たない脈石と呼ばれるもの、また銀や銅なども副産物として生産されることがあります。人類が長い歴史をかけて地球上で採取してきた金の総量は20万トン程度と言われており、鉄が現在1年間に18億トン採掘されているのと比べれば、違いは歴然としています。

更に言えば、金は他の鉱物から分離させる際に有害な水銀やシアン化物の薬品を利用することもあり、これらが流出したり、蒸発した気体を吸い込むことで命を落とす方もかつてはいたようです。
日本国内では大規模な工場内での効率的な作業法が確立されており、環境への負荷はかなり減少しているといっていいでしょう。それでも、手間のかかる割に採取量が少ないと言えます。
これが、金の価値を高める理由の一つにもなっているのです。

柔らかすぎても使いづらい

実は、金は金属の中でもかなり柔らかいものなので、そのままだと凹んだりキズが付いたりして扱いにくいものになります。その特性を利用して金箔が作られているのですが、アクセサリーなど、普段から身につけるものとしては使いづらい特性です。

そこで、金の中に銀や銅など、他の金属を混ぜこむことで、強度を高めたり色合いを調整する場合があるのです。

その違いが、金の品位というものに現れます。

金の品位の考え方

金インゴット

金の持つ美しさは見るものを魅了し、古今東西問わず多くの王侯貴族が愛し、収集したものです。また、高い価値をもつことから通貨として使用されていました。皆が好き勝手に金を作って売り出すと、金の含有量がバラバラになって、これでは正確な価値をつけることが不可能になってしまいます。

そこで、現在では金には品位というものが設定され、これが価値を決めています。
金の品位という言葉はあまり耳馴染みがないかもしれませんが、簡単に言えばその金の純度がどれくらいかという表示のことです。

現在ではカラットが主流ですが、中国や東南アジアでは独自の単位が使われている場合もあります。

日本の造幣局で指定されているのは日本国旗のマークと、千分率※で品位を表す数字を、ひし形で囲ったもので、これを ホールマーク と呼びます。
※全体の割合を1000とする表し方。

よく見る金の金額はなんの価格?

18金 相場

そもそも、18金の買取を検討する際に、相場を確認するのはよくあることですが、実はあの数字がそのまま買取価格になるわけではありません。
なぜなら、あの価格は純金として流通している金の価格だからです。

金のブレスレット、印鑑やブローチや時計、金貨となっている金は個別に買取価格が決まるのが基本です。アクセサリー類はそのまま売却されるかもしれませんし、地金として売却する場合は再度金の地金にするための加工費が買取価格を引き下げます。
しかし、基本的には金の価格相場に連動してそれらの金額も決められるので、その点は安心できます。また、24金には劣るとはいえ、18金も買取価格が他の金属アクセサリーよりも高価であることは言うまでも有りません。

実は金の18金が使われている場所として、金歯があります。金は金属の中でも他のものと反応することが極めて少ない安定した金属なので、口の中という、万が一金属成分が溶け出すと問題になりそうな場所でも安心して使えるからです。

18金の買取価格の推移

金塊とグラフ

古来より金は通貨としても使われており、現在では先物取引の対象物として世界中で取引される都合上、絶対的な査定金額というものはなく、その日その時の相場によって金の買取価格は左右されます。

金の買取は重量によって基本的な査定額が変わるものですが、下の表の通り、純度によって実際にその製品に含まれている金の重量が変化するので、同じ重量でも品位によって価格が大きく異なります。

金の純度グラフ

ここで気になるのが純金ではなく、18金の買取価格ですが、純金に比べればやや安くなるのは否めません。
これは純金に比べて18金が純金を75%の含むものだからです。つまり、金相場を見て、概ね純金の75%が現在の18金の価格に近いということになります。

例えば、18金の買取価格を見ていくと、おおむね18金の買取価格は5000円から5500円を推移しています。
24金が7000円に届きそうな時代に、やはり見劣りすると思われたでしょうか?しかし、他の金属と比べれば違いは歴然です。
たとえば金同様にアクセサリーに使われる純銀(Ag999)では50円から96円程度です。
市場価値が高いからこそ、今手元にお使いになられない18金(K18)のブレスレットや、使わない印鑑、時計などがあれば、一度査定してもらうのがおすすめです。

まとめ

18金の買取価格が24金と違う理由についてご紹介してきました。24金より値が落ちるとはいえ、18金も買取価格は高いものです。ここまでの内容を下にまとめました。お読みいただきありがとうございました。

  • 金は大変希少価値が高い鉱物
  • 柔らかすぎて使いづらいので他の金属との合金にしてある
  • 純度100%のものを24金(K24)、18金(K18)は金の含有量が全体の75%ほどのものを指す
  • 金相場は純金の相場なので、18金の買取相場は純金の75%前後の価格になる
  • 銀と比べれば18金でも買取価格の違いは歴然

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