シルバーアクセサリーの【買取査定金額の決まり方】について
シルバーアクセサリーは、金やプラチナほど高級なものではない分、いつでも身に着けやすく、人気が高いジュエリーのひとつです。
しかし、いざ売りに出そうと思ったとき、「少しでも高く買い取ってほしい…!」とか「高く買い取ってもらえるんだろうか…」と不安に思われるかもしれません。
そんな皆さんが気になっている、シルバーアクセサリーの買取価格の決まり方などをご紹介します。
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シルバーアクセサリーの買取価格の決まり方
シルバーアクセサリーの買取価格の決まり方は、ブランド品かノーブランド品かで査定方法が変わる、というのをご存知でしたか?
それぞれの違いについて解説します。
ブランド品シルバーアクセサリーの査定方法
ブランド品、シルバーアクセサリーの有名ブランドだとクロムハーツ(Chrome Hearts)の名が上がりますが、この場合、まずブランド品としての価値で査定額が決まります。
つまり、ブランド中古品として販売して需要があるかどうか、人気モデルかどうかが査定額を左右します。
ノーブランド品シルバーアクセサリーの査定方法
対するノーブランド品シルバーアクセサリーの査定方法は、基準になるブランドがないので、品物の重量がそのまま査定額に大きく影響します。
銀を始めとする貴金属は1グラムあたりの相場が日々、先物取引市場の影響で変わっていくので、地金相場を基本として査定額が決められています。
どちらがより高く買い取ってもらえる?
実は、プラチナや金と比べると、銀はかなり相場が安い金属です。
貴金属販売で有名な田中貴金属工業では毎日の貴金属の取引価格を公表していますが、2021年時点では、銀の価格は常に90円台前半から後半を行き来しています。
出典 : https://gold.tanaka.co.jp/commodity/souba/index.php
しかも、これは純銀(Ag1000)の場合で、通常シルバーアクセサリーに使われる銀の品位はAg925(純度92.5%)です。
つまり、Ag925の取引相場はおおむね地金相場の92.5%で、シルバーアクセサリーの買取時に使われる相場としては、大体70円台後半から80円台前半ということです。
銀の品位表記にはAgとSvが混在しています。Agは銀の元素記号、SvはSilverの略ですが、この記事ではAg表記で統一しています。
なお、Ag925(Sv925)は同じもので、この品位の銀はスターリングシルバーと呼ばれることもあります。
これで銀が同じ重量の金やプラチナのアクセサリーより安いのが、お分かりいただけると思います。
例としてノンブランドの指輪と、クロムハーツ(Chrome Hearts)の指輪で比較してみます。
指輪の重量は同じ22g、その日のAg925の買取相場は分かりやすく80円ということにしてみましょう。
指輪 | 商品画像 | ジュエリー買取相場 | 地銀金買取価格 |
---|---|---|---|
クロムハーツ キーパーリング |
12,000~50,000円 | 1,760円 | |
ノンブランド シルバーリング |
– |
これほどの差が出ると、ノーブランド品のシルバーアクセサリーを売ろうとしていた方は、がっかりされるかもしれません。逆に、ブランド品の場合は地金価格よりも大幅な増額が見込めるのでびっくりされたかもしれません。銀の品位により若干異なりますが、地金価格と重量による買取は、このくらいが相場になります。
シルバーアクセサリーの買取価格が上がるポイント
ここではシルバーアクセサリーの買取価格が上がるポイントをご紹介します。場合によっては地金価格ではなく、高額査定が出る場合もあります。
各事例ごとに詳しく解説します。
ブランド物である
購入したときのことを忘れているようなジュエリーの場合、実はブランド物だった、ということもあります。
シルバーアクセサリーの知識がある人が見れば判別可能な場合もありますし、インボイスやギャランティーカード、保証書があればすぐに見分けられますので、一度引き出しの奥などを探してみてはいかがでしょうか。
以下のブランドは、シルバーアクセサリーの買取でも査定額が高めのブランドです。他にもありますが、わからない場合は買取を依頼するときに聞いてみるのがおすすめです。
ギャランティーカード、インボイス、保証書、いずれもその商品が正規品であることを示す書面です。基本的に再発行のできないものなので、見つけた場合は買取時まで大切に保管しておきましょう。
高価買取が期待できるシルバーアクセサリーブランド
シルバーアクセサリーを出しているブランドは多数ありますが、中でも人気のあるものをいくつかピックアップしてご紹介します。
クロムハーツ(Chrome Hearts)についてはすでに詳しくご紹介している記事がありますので、こちらをご覧ください。
あわせて読みたい
ティファニー(Tiffany & Co.) | フォリフォリ(Folli Follie) | 4℃(ヨンドシー) |
---|---|---|
クロムハーツ(Chrome Hearts) | ライオンハート(LION HEART) | グッチ(GUCCI) |
---|---|---|
宝石がはめられている
指輪やネックレス、ブレスレットなどは銀だけでなく、宝石と組み合わせられているものも多数あります。
ダイヤモンド、ルビー、サファイヤ、真珠などが代表ですが、こういったものは宝石を取り付けるために凝ったデザインをしていることも多く、ジュエリーとしての価値を高めるものです。
ただし、宝石側のキズや劣化がひどいと、宝石に値がつかず、地金の方のみの価格になることもあります。
他の品物とまとめて買取に出す
これは場合によりますが、他の品物とまとめて買取に出すことで、査定額に上乗せしてもらえる場合もまれにあるようです。
指輪1つ、ネックレス1つを売るよりは、ついでにお家の中の使わないブランドバッグなども整理してみてはいかがでしょうか。
特に、出張買取サービスなら、自宅まで品物を取りに来てもらえるので便利に利用できます。
実はプラチナでできていた
見た目だけで銀とプラチナを見分けるのは、かなり難しいものです。強いて言うなら、プラチナより銀の方が酸素と反応しやすいので、シルバーアクセサリーは徐々に黒ずんでいくというところが違いですが、きれいに磨いてあればわからないものです。
ただし、同じ大きさでもプラチナの比重は純プラチナなら21,45、Pt950というジュエリー類などで使われるものでは20.5前後。対する銀は、純銀で10.49、Ag925で10.35と、プラチナは銀の倍近く重たいので、キッチンスケールなどで計ってみると簡単に見分けられます。
インボイスってなに?という方へ
インボイス、というものに耳なじみがない方もいらっしゃると思います。
インボイス(Invoice)は海外からの輸入品に添えられる送り状のようなもので、主に税関の手続きで必要になる書類です。通常なら、購入者の方が使ったり、提出する必要のない書類ですが、輸入品を国内で買取に出す際にはこれが保証書代わりになるので、重要なアイテムです。
下の画像は、クロムハーツ(Chrome Hearts)のインボイスの例です。書式はインボイスの作成をしたメーカー・ブランド等によりまちまちですが、書いてあることはほぼ同じです。
国内のインボイス | 海外のインボイス |
---|---|
インボイスがないと買取できない?
インボイスや保証書がシルバーアクセサリーの買取の際に重要になるのは、シルバーアクセサリーが比較的簡単に偽造することができるからです。
銀、特にジュエリーに使われるAg925は金属としては比較的低温の890℃程度で溶かすことができるので、溶かした銀を、例えば高級ブランドの指輪を型取りして、そこへ溶かした銀を流し込めば見た目だけはそっくりなものを作ることが可能です。
これも、シルバーアクセサリーの買取価格が地金価格になることが多い要因の一つです。
インボイスは自分で作れる?
インボイスそのものはただの紙で、様式さえわかっていれば誰にでも作ろうと思えば作れるので、このあたりはかなり注意して査定を行うようです。
特に有名ブランドはデザインも凝ったインボイスを発行していますが、近年ではブランドごとの偽造インボイスが、オークションサイトなどで販売されていた事例もありました。
万が一、偽造したインボイスを使い、刑事事件に発展した場合は私文書偽造等の罪、同行使の罪として、また税関法などに抵触する恐れがありますので、絶対に偽造してはいけません。
インボイスがないと、どのくらい査定額に影響する?
インボイスがない場合、概ね査定額の5分の1程度の金額が、本来の査定額より引かれる場合が多いようです。
ただ、これも売りに出したアイテムの人気などに左右されるものですから、一概に5分の1と決まるわけではありません。
細かなことは、実際に査定してみないとわからないことが多いのも、シルバーアクセサリーの買取で重要なポイントです。
まとめ
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。記事の内容を下にまとめておきます。
皆様のシルバーアクセサリーの買取依頼時の参考になれば幸いです。
- シルバーアクセサリーの買取は地金の重量による買取かブランド品かで2パターンある
- 銀そのものが安いので、査定額もそれなり
- ブランド品であれば、インボイスなどが揃っていれば地金価格を大きく超える査定額
- ノーブランド品の場合は地金価格に影響を受ける
- インボイスは輸入品用の納品書のようなもの。有無で査定額に差がある