市松人形は買取がおすすめ!価値の高い市松人形と高く売るポイント
引っ越しや遺品整理といった片付けの際、市松人形の処分に困ってしまう方も多いのではないでしょうか。
「捨てるのは気が引けるけど、人形供養に出すと費用がかかるし…」とお考えの方には『買取』がおすすめです。
今回は、市松人形の買取がおすすめの理由や、価値の高い市松人形の特徴、高く売るポイントなどをご紹介していきます。
市松人形の処分にお困りの方はぜひ参考にしてみてください。
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市松人形は処分より「買取」がおすすめ!
市松人形は、不要な人にとっては場所をとる置物という認識が強いかもしれませんが、実は根強いニーズがあるため、捨ててしまうよりも「買取」の検討をおすすめします。
なぜ「買取」がおすすめなのか、その理由を詳しくみていきましょう。
価値が高い品も多い
市松人形は床の間や座敷に飾る置物のイメージが強く、あまり価値がないように見えるかもしれません。
しかし、市松人形の中には価値が高いものも多く、市場で高値で取引されている品も多いのが特徴です。
ご自宅に眠っている市松人形が実は希少価値の高い品物だった、という可能性も十分にあるため、試しに査定に出してみるというのも一つの手です。
コレクション性がある
市松人形は非常に幅広いバリエーションがあり、コレクション性の高さも特徴の一つです。
日本だけでなく海外にも多くのコレクターが存在するため、少なからずニーズはあるといえます。
そのため、極端に買取相場が下がる可能性は低く、常に一定の価値と需要を保っています。ニーズがあるものであればコンディションが良くないものでも値段がつく可能性がありますので、査定に出す価値があるといえるでしょう。
価値の高い市松人形の特徴
市松人形の買取価格は、人形や着物の状態などが関わるため、すべてが高値で売れるとは限りません。
高く売れやすい市松人形の特徴をご紹介いたしますので、お持ちの市松人形に当てはまるかチェックしてみてください。
目がガラス素材でできている
古い時代の市松人形は、ガラス素材の目に墨で黒目を描いて作られていました。
透明感のある美しいガラス目は人気があるため、高く評価されやすい傾向にあります。
胴に銘がある
市松人形の「胴部分」に人形師や人形作家、工房などの銘が記されていたら、高価買取につながる可能性があります。
市松人形の買取において、人形師や人形作家は非常に重要な要素です。
作家の作った人形は、メーカーが作っているものより製作数が少ないため、希少価値が高くなります。
人形師として初の人間国宝となった平田郷陽をはじめ、平田陽光、大木平蔵、山本福松などが有名な作家として挙げられます。
良質な古布が使用されている
古い時代の市松人形は、当時使用していた布を誂えていることが多いため、高品質な古布を使った着物を着ている可能性があります。
古布は布の骨董とも呼ばれるほど高い価値があり、古布を用いた市松人形は高く評価されやすいといえるでしょう。
着せ替えができる
市松人形は本来着せ替え人形として作られていたため、当時のものは着物を着せ替えることができるようになっています。
しかし、近現代の市松人形は観賞用として作られており、着せ替えができないものがほとんどです。
着せ替えを楽しむコレクターも多いため、着せ替え可能な市松人形は高値がつきやすい傾向にあります。
音が鳴る「ふいご」
お腹を押すと音が鳴る、「ふいご」と呼ばれる仕組みの市松人形も高価買取が期待できます。
この仕組みは基本高額な市松人形に用いられていることが多いとされており、査定で高く評価される要素の一つです。
三つ折れ人形
足首・膝、腰や腿の関節を自由に曲げることのできる人形を「三つ折れ人形」といい、座らせたり好きなポーズを取らせたりすることができるようになっています。
このような複雑なつくりの人形は高価なものが多いため、査定額にも反映されます。
製法や素材によっても価値が異なる
市松人形は、人形や着物の素材によっても価値が変わってきます。
価値の高い人形というのは、昔ながらの製法で時間と手間を掛けてつくられているものが多く、材質や技法、着物の生地や縫製、着付けに至るまで、熟練の職人がすべてにこだわって製作しています。
市松人形にはどのような素材や製法があるのかを以下の表にまとめました。
まずは人形本体の素材から見ていきましょう。
人形の素材 | 製法・特徴 |
---|---|
木彫 | 桐の木を彫刻して製作。木のどっしりとした重さがあり、リアルさを感じられる。 木彫りに直接胡粉(貝殻の粉でできた顔料)を塗り重ねているため、三つ折れ人形の場合、立たせる際や座らせる際も安定するつくりとなっている。 |
張り子(紙) | 竹や木などで組んだ枠に和紙を貼り重ねて成形後、胡粉を塗り重ねる製法。紙と胡粉の相性が良く、丈夫なつくりになっている。 紙なので、湿気を吸うという特徴がある。 |
桐塑(とうそ) | 桐の木の粉を材料にした生地に胡粉を塗り上げる、江戸時代からの伝統的な製法。木彫や張り子と同様、非常に手間がかかり、完成までに一ヶ月以上を要する。 目・鼻・口も一つひとつ小刀を使って表現していくため、同じお顔がなく、世界に一つだけの人形に仕上がる。 |
石膏頭(せっこうがしら) | シリコン型に石膏を流し込んで製作する製法。型の通りにきれいな顔を表現でき、他の製法と比べると工程や時間も大幅に短縮できる。 現代の市松人形はこの製法が多く、海外製の人形も増加傾向にある。 |
続いて、人形が着用している着物の素材についてご紹介いたします。
着物の素材 | 特徴 |
---|---|
正絹(シルク) | 絹糸を100%使用した生地のことで、高級な市松人形の着物として使用されることが多い。 |
古布 | 正絹の中でも、江戸時代や明治時代、大正時代の布が使われている着物。 非常に希少価値が高く、コレクターに人気。 |
化学繊維 | 人工的な繊維のことで、現在の市松人形の着物に使用されていることが多い。 |
木彫や張り子、桐塑で製作された市松人形は非常に時間と手間がかかっているため、評価が高くなる傾向にあります。
また、正絹や古布の着物であれば、さらに高く売れやすいといえるでしょう。
市松人形を少しでも高く売るポイント
市松人形を少しでも高く売るために、チェックしておきたいポイントをいくつかご紹介していきます。
付属品を揃える
市松人形には、共箱や衣装、由来書、説明書などの付属品があります。
すべて揃えて査定に出すことで保管状態が良いと判断され、買取額がアップする可能性が高いです。箱や由来書には作者などが記されており、贋作ではなく本物の証明になるため、人形の価値を高める要素となります。
入手経路を明確にしておく
市松人形のような伝統工芸品は査定が難しいため、製作された時代や作家が不明でも、入手経路がはっきりしているだけで高価買取されることがあります。
いつ・誰から・どのような状態で譲り受けた(購入した)など、情報が多いほうが高価買取につながりやすいですので、できるだけ多くの情報を集めておくようにしましょう。
簡単なお手入れをする
普段からきれいにお手入れされている市松人形も買取額アップにつながりやすいです。
人形の汚れや着物のほつれなどを無理に修繕しようとすると、かえって状態を悪くしてしまうおそれがありますので、ほこりを軽く払う程度に留めておきましょう。
買取業者選びを工夫する
市松人形の価値がわからない業者に買取を依頼してしまうと、いくら価値の高い市松人形でも安く買い叩かれてしまうおそれがあります。
そのため、専門的な知識がある業者や、市松人形の買取実績がある業者に査定を依頼すると良いでしょう。
また、複数の業者に査定を依頼するというのもおすすめです。
査定額を比較し、もっとも高値を提示してくれた業者に買い取ってもらうことができます。その際は、無駄に査定料やキャンセル料などを支払うことにならないよう、手数料のかからない業者を選ぶと良いでしょう。
まとめ
- 市松人形は価値が高いものやコレクターのニーズがあるものも多く、「買取」で高く売れる可能性も十分にある。
- 希少な素材を使用しているものや複雑なつくりのもの、有名作家の作品は高く売れやすい傾向にある。
- 少しでも高く売るには、付属品や入手経路の確認、簡単なお手入れ、買取業者選びを工夫すると良い。